どーも。堀内です。

コミュニケーションにおいて大事なことを聞かれた際にお答えすることを今日はテーマにします。

どのような場面でも、なにか事象を挟んで反対側に立って意見をすることがあると思います。すごく簡単なところだと、「今日の夕食は何を食べたいか?」という話でもいいでしょう。

「今日は何食べたい?」と私が言うと、私が食事を作るか、私がどこか食事に連れて行ってくれそうな会話になります。食事を挟んで、なにかを与える側となにかを与えられる側になる、という状況です。今は妻ですが、子供の頃は母に対してだったと思います。「なんでも良い」って答えると嫌がられるやつですね。私も作ることもあるので、その気持ちは十分にわかります。

与える側と与えられる側になると、見え方が変わります。「〇〇がしたい!」というものが個人の意見になり、みんなの意見にはなりません。

今回のケースで言うと、食べたいものを言わなければ嫌な顔をされるし、食べたいものを言ったところで、「冷蔵庫にあるもので作りたい」という意思が質問者側に存在していたりします。実際に家庭ではこんなに難しいことは考えなくていいと思いますが、同じ方向を向いた会話にできないか?というところです。

「何食べたい?」ではなく「何食べようか?」や「何作ろうか?」とか「◯◯へ行こうか?」というとどうでしょう。回答を求められている側と、今答えを出したい事象に対して、向かい合わずに同じ側から見ているイメージになりますか?

実は自分は冷蔵庫にある内容で、「肉じゃがか、カレーか、野菜炒めを作ろうと思っているんだけどどれにする?」という話になるとどうでしょう。自分が作れるものの中で、決めてもらうので、これは無理、ダメ!ということがなくなると思います。対立せずに一緒に考える形になっていると思います。

実際には「子供にハンバーグ食べたーい」って言われたら壊滅するのですが、いったん例として聞いてもらえたら。笑

ビジネスにおいて、かなり多くの場面でこの対立構造で質問をしている人を多く見かけます。

メリットとデメリットを出して、どっちが良いですか?と問う、その決定はお客様の決定なので、自分に責任はない、というのも見え隠れするやり方です。優秀ではないコンサルタントがやる手口です。(恨みでもあるのか)

私は必ず、自分の考えや自分のおすすめをお伝えするようにします。本当にどっちでも良い時はその様にお伝えします。「この決断は好みです」と。そうじゃない場合は、自分の見解をお伝えし、反対を選ぶ場合の想定についてもお話します。デメリットなどがあった場合に、それを許容、もしくは解決する必要がある旨を共有しながら進めます。

この「どっちが良いですか?」のシーンでも、机を挟んで反対側に座って問いかける人が非常に多いです。

※実際に物理的にはどうでもいいんですが、寄り添っているか、一緒になって考えているかが大事です。

「一緒に考える」というプロセスが抜けています。情報を提示したので選んでください、という形になっています。いくら優れた人でも、そのスタンスでは、お客様は選択を”迫られている”状態になります。

なにかトラブルがあった場合に、お叱りを受ける可能性はあります。しかし、その時に「悪いのはどっちだ」という話をしたいのではなく、「どうやったらトラブルを解決できるのか?」という視点になれば良いと考えています。お客様の横に立って、課題に対して一緒に解決に取り組む、というイメージです。

私はずっとディレクターやコンサルタントと呼ばれる仕事をすることが多いのですが、常にこのようなポジションの違いを意識しています。社内に話すときに、お客様側の立場として、対立した側の意見を言いながら、社内メンバーの横に立ち、一緒に考えて、会社としての答えを出し、お客様との会議では、会社側の対立したポジションからの意見も出し、お客様からのリクエストについては一緒に考えて、会社へ向けたリクエストを整理していきます。

また、課題が発生したときも同様に、対立した側から見てみたり、意見を言ったりしつつ、最終的には課題に対して他のメンバーと一緒になって解決方法を見出していきます。

課題に対して向かい合うのではなく、同じ方向を向いて解決に行くことが大事です。それは日々の会話でも同じです。「いや...」とか「でも...」が口グセの人は気をつけてください。一瞬で対立したポジションに身を置くことになります。

コミュニケーションで大事なことは、自分がどの立場で会話をしているかということと、自分のポジションを変えながら、コミュニケーションすることで良い方向に導くことができることを意識することです。

フットワーク軽く、時には分身しながら、課題や議論に望んでみましょう。(尻軽ではないです。笑)

その意識ができれば、世の中の争い事が減るのかなぁなんて感じています。

ではまた。

2025.03.24 堀内文雄(皆さんの会話のヒントになれば幸いです。今回は真面目)

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